Quantcast
Channel: ニュース – Japan Wrestling Federation –日本レスリング協会公式サイト – JWF :::
Viewing all 13145 articles
Browse latest View live

クロアチアとハンガリーが2階級ずつ優勝…3・11ザグレブ・オープンGP(クロアチア)

$
0
0

 日本チームも参加した「ザグレブ・オープン・グランプリ」は3月11日に、クロアチア・ザグレブで行われ、地元のクロアチアとハンガリーが2階級ずつ優勝した。

 80kg級はリオデジャネイロ・オリンピック75kg級5位のボゾ・スタルセビッチ、85kg級は同オリンピック5位のビクトル・ロエリンツ(ハンガリー)が勝った。

 各階級の成績は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 【59kg級】
[1]河名真寿斗(日本)
[2]Ersetic, Dawid Andrzej(ポーランド)
[3]Lizatovic, Ivan(クロアチア)
[3]Khusnutdinov, Zaur(ロシア)

 【66kg級】
[1]Sancho, Alejandro(米国)
[2]Mihut, Mihai Radu(ルーマニア)
[3]Nowak, Mateusz(ポーランド)
[3]Nemes, Mate(セルビア)

 【71kg級】
[1]Etlinger, Dominik(クロアチア)
[2]泉武志(日本)
[3]Perkins, RaVaughn(米国)
[3]Cojocari, Ilie(ルーマニア)

 【75kg級】
[1]Mariea, George-Vlad(ルーマニア)
[2]阪部創(日本)
[3]Porter, Jesse(米国)
[3]Kamenjasevic, Antonio(クロアチア)

 【80kg級】
 [1]Starcevic, Bozo(クロアチア)
[2]Nemes, Viktor(セルビア)
[3]Khugaev, Alan(ロシア)
[3]Bey, Kamal(米国)

 【85kg級】
[1]Loerincz, Viktor(ハンガリー)
[2]Dobrev, Nikolaj Georgiev(セルビア)
[3]Huklek, Ivan(クロアチア)
[3]Staudacher, Lukas(オーストリア)

 【98kg級】
[1]Kajaia, Mikhail(ジョージア)
[2]Gastl, Daniel(オーストリア)
[3]Borisov, Ilya(ロシア)
[3]Nemeth, Ivan(ハンガリー)

 【130kg級】
[1]Lam, Balint (ハンガリー)
[2]Parshin, Vasily(ロシア)
[3]Erickson, Richard(米国)
[3]Alexuc-Ciurariu, Alin(ルーマニア)


 


16・17日に男子グレコローマンのワールドカップ…オリンピック王者2人のロシア、王座奪還なるか

$
0
0

 男子グレコローマンの国別対抗戦「ワールドカップ」は2月16・17日にイラン・アバダンで8ヶ国が参加して行われる。今年はロシアが75kg級にロマン・ブラソフ、85kg級にダビット・チャクベテーゼの2人のオリンピック王者をそろえるなどベストメンバーに近い布陣で臨み、王座奪還を目指す。

 デフェンディング・チャンピオンのイランはロシアと同グループ。75kg級にリオデジャネイロ・オリンピック銅メダリストのサエイド・アブダバリを擁し、連覇を目指す。

 組み分け、スケジュールは下記の通り。各組の1位同士が決勝、2位同士が3位決定戦…を争う。

《大会サイト / ネット中継》


《組み分け》
A組=ロシア、イラン、カザフスタン、ドイツ
B組=アゼルバイジャン、ベラルーシ、トルコ、ウクライナ


《大会日程》

■16日(木)午前9時(日本時間午後2時30分)~
 A組=ロシア-カザフスタン、イラン-ドイツ
 B組=アゼルバイジャン-トルコ、ベラルーシ-ウクライナ

■同午後6時(日本時間午後11時30分)~
 A組=ロシア-イラン、カザフスタン-ドイツ
 B組=アゼルバイジャン-ベラルーシ、トルコ-ウクライナ

■17日(金)午前9時15分(日本時間午後2時15分)~
 A組=ロシア-ドイツ、カザフスタン-イラン
 B組=アゼルバイジャン-ウクライナ、トルコ-ベラルーシ

■同午前11時45分(日本時間午後4時45分)~
 5・6位決定戦、7・8位決定戦

■同午後4時45分(日本時間9時45分)~
 3位決定戦

■同午後6時(午後11時)~
  決勝



 

カイル・スナイダー(米国)が米国スポーツ界最高の栄誉「サリバン賞」の最終候補に残る

$
0
0

 リオデジャネイロ・オリンピックの男子フリースタイル97kg級で優勝し、米国レスリング界史上最年少のオリンピック・チャンピオンに輝いたカイル・スナイダーが、米国スポーツ界最高の栄誉「ジェームズ・サリバン賞」の最終候補に残った。体操女子で16歳で金メダル獲得のローリー・ヘルナンデスや柔道女子78kg級でオリンピック2連覇を達成した柔道のカイラ・ハリソンら6選手と争い、4月11日に結果が発表される。

 女子53kg級で吉田沙保里選手を破って金メダルを取ったヘレン・マロウリスも候補に挙がっていたが、最終候補には残らなかった。

 全米体育協会(NCAA)創始者のジェームス・エドワード・サリバン氏の名前をつけたこの賞は、1930年に始まり、米国のアマチュアスポーツで最も活躍した選手に贈られる伝統の賞。受賞者には水泳のマーク・スピッツ(1972年ミュンヘン・オリンピックで7種目すべてで世界記録を樹立して金メダルを獲得)や陸上のカール・ルイス(オリンピックで通算9個の金メダル獲得)など世界的なアスリートも名を連ねている。

 陸上やバスケットボールからの受賞が多い中、レスリングでは1990年にオリンピック1回を含めて世界4連覇のジョン・スミス(男子フリースタイル62kg級=最終的にオリンピック2度を含めて世界6連覇)が創設61年目にして初受賞。以後、1995年のブルース・バウムガードナー(同130kg級=オリンピック2度を含め世界5度優勝)、2000年のルーロン・ガードナー(男子グレコローマン130kg級=アレクサンダー・カレリンのオリンピック4連覇を阻止)が受賞している。

 1995年11月20日生まれのスナイダーは、2015年世界選手権(米国)で19歳にして世界王者に輝いた。昨年春のリオデジャネイロ・オリンピック米国予選では2012年ロンドン・オリンピック金メダリストのジェーク・バーナーを破って米国代表となり、20歳でオリンピック王者へ。ともに米国レスリング界史上最年少のチャンピオン。

 他に、オリンピックを控えた6月に行われたワールドカップ(米国)では4戦全勝をマーク。カレッジスタイルで争われる全米学生選手権では過去2度優勝の選手を破って王者に輝いている。

 サリバン賞の選考に関してはファン投票の結果も加味され、下記サイトから投票できる。米国レスリング協会では、レスリングの栄誉のため投票を呼び掛けている。

《サリバン賞・ファン投票サイト》


 

【特集】「オリンピック銀メダリストより強い男」が復帰! 軽量級戦争が熱く燃える!…男子フリースタイル57kg級・中村倫也(専大)

$
0
0

 「オリンピック銀メダリストより強い男」が帰って来た-。昨年5月の全日本選抜選手権男子フリースタイル57kg級王者の中村倫也(専大)。決勝の相手は2014年世界選手権5位の高橋侑希(ALSOK)で、1分49秒、10-0でのテクニカルフォール勝ち。その約1ヶ月前にあった東日本学生リーグ戦では、リオデジャネイロ・オリンピックの代表に決定していた樋口黎(日体大)を11-9で撃破していた。その樋口が銀メダルを取ったのだから、中村の実力も世界トップクラスだ。

 オリンピックを逃したことにより、8月、痛めていた肩を手術。今年2月、やっと医師のゴーサインが出た。「まだ怖さはあります。試合をやってみないと、本当に回復しているかどうか分かりません」と慎重だが、「けがをして気がついたことも多くあります。ブランクで得たものを生かして頑張りたい」と燃えている。

 4月初めには自費でブルガリアへ向かい、国際合宿に参加したあと、「ダン・コロフ国際大会」に出場。実戦を通じて今の力を試す。回復具合がよければ急ピッチで仕上げ、今年の世界選手権(8月、フランス)出場が目標だ。

■総合格闘家にあこがれて始めたレスリング

 5歳から始めたレスリング。父が総合格闘技道場「PUREBRED大宮」を運営しており、出入りしていた元世界女王の山本美憂さんが立ち上げたレスリング教室で取り組んだのが最初だった。美憂さんの長男で、世界カデット王者を経て総合格闘技へ行った山本アーセンと同窓生となる。

2012年インターハイ学校対抗戦決勝、樋口黎(茨城・霞ヶ浦)を破って花咲徳栄の優勝に貢献した中村

小学校5・6年で全国大会を制覇。当時は、いずれ総合格闘技に進む予定で、「総合が強くなるにはレスリングが強くなる必要がある、ということで打ち込んでいました」と振り返る。全国王者になったことで、「流されて」(笑)レスリングに専念。憧れだった先輩を追って花咲徳栄高校へ進んだ。

 2012年、同校がインターハイの団体初優勝を遂げた時のメンバー。だが、個人戦は準決勝で文田健一郎(当時山梨・韮崎工=現日体大)に敗れ、今でもこの悔しさは忘れていない。「相手はグレコローマンをやってきました。フリースタイルの選手が、フリースタイルの試合でグレコローマンの選手に負けるなんて…」。高校最後の国体は樋口黎(当時茨城・霞ヶ浦)に敗れ、高校の大会では全国王者になることなく3年間を終えた。

 だが、花咲徳栄高での基礎は専大に行って役立ったことは間違いあるまい。2年生(2014年)の全日本学生選手権で優勝し、3ヶ月後に行われた全日本大学選手権では、世界5位になったばかりの高橋侑希(当時山梨学院大)を破って優勝する殊勲。「正直言って驚きました。チャレンジャーとしてガツガツぶつかっただけなんですが…」。

2014年全日本大学選手権決勝、世界5位の高橋侑希(山梨学院大)に1-1の接戦を展開し、終了間際にタックルを決めて優勝

全日本レベルでは無名の選手が世界5位の選手を破った試合を、全日本コーチとして見ていた小平清貴コーチ(警視庁)は「中村の防御の強さが勝因」と分析した。「体が柔らかく、日本選手にはあまりない防御を見せる。高橋がポイントを取れないまま試合が進み、終盤、中村のカウンターの技が決まった」と言う。序盤に爆発的な力で攻めてくる外国選手に対して有効な闘い方。ますます中村の世界での闘いが期待される。

■リオデジャネイロの樋口黎の活躍で、「自分もオリンピックに出られる!」

 肩の痛みは2015年の秋に襲われた。関節の内部に良性だが腫瘍(ガングリオン)があり、それが神経を圧迫していたことが分かった。すぐに手術を受けることも考えたものの、リオデジャネイロ・オリンピック予選である全日本選手権を控えていたため、痛み止めの注射を打って出場(準決勝で樋口黎に6-8の黒星)。

 専大の主将に推薦されたことで、さらに手術の時期を伸ばした。「主将としてリーグ戦に出る必要があると思いました。主将が勝たなければ、周りはついてこないでしょう」という責任感からの手術延期だった。

昨年の全日本選抜選手権決勝、独特のアンクルホールドを一気に決め、優勝を勝ち取った

その状態でオリンピック代表選手を破り、全日本選抜王者に輝くのだから実力は本物。全日本選抜選手権決勝での高橋戦は、頭を相手の脚の間に入れる独特なアンクルホールドが決まっての圧勝劇。「ワンチャンスを生かす力はあると思うので、実力差はなくとも大差になる場合もあります。(高橋とは)結果ほどの実力差はないと思います」と控えめに話す一方、「自分が守る側だったとしても、あのアンクルを防ぐ方法が思い浮かびません。だれにでもかかる技になったかもしれませんね」と自信を見せる。

 これだけの実力を身につけた時に手術を受けるのは、さぞ無念だったことだろう。手術が終わって入院している時にオリンピックの樋口の試合があった。深夜、イヤホンをつけてテレビを見て悔しさがつのった一方、「(樋口が)あれだけの試合ができるのなら、自分もオリンピックに行けるんじゃないかな、と思いました」と、2020年東京オリンピックへ向けて勇気づけられた出来事でもあったという。

■同期の雑草選手、河名真寿斗とともにエリート組に挑む!

 専大の同期生にはグレコローマン59kg級の河名真寿斗がいる。今年度、学生の二冠王者に輝き、今年に入っての2度の国際大会で優勝するなど力をつけている。「彼も高校時代は全国王者がなく、自分と同じような立場でした。活躍は刺激になります」と話す。

全日本合宿、湯元進一コーチ(自衛隊)の指導の下で汗を流す

樋口と文田がエリート同士の相乗作用で実力をつけたのに対し、中村と河名は全国王者に手が届かなかった同士の相乗作用ではい上がってきた。エリートとたたき上げの闘いは、“タッグマッチ”での闘いへと移行した。フリースタイルでは、樋口、高橋、中村の“3WAYマッチ”が展開されよう。

 4月からは博報堂の子会社である「博報堂DYスポーツマーケティング」へ進み、“プロ選手”としての活動に入る。スキー・ジャンプの高梨沙羅選手らのマネジメントをやっている会社だが、選手を採用するのは初めて。「レスリングに専念できます。学生時代以上に出げいこにも行き、会社の期待にこたえられるような結果を出したい」。

 中村の戦列復帰により、フリースタイルの軽量級戦線が熱く燃えそうだ。



 

各スタイル10階級(オリンピック6階級)へ、具体的な階級は8月の理事会で決定…UWWがホームページで発表

$
0
0

 世界レスリング連盟(UWW)は3月17日、ホームページで2018年1月からのルール改正を発表した(クリック)。

 大きな変更点は、現在各スタイル8階級の階級区分を10階級に増やすことと(オリンピックは6階級のまま)、1回戦から決勝まで1日でやっているシステムを2日間かけてやること、および、それに関する計量について。

 そのほか、世界選手権では具体的な得点ポイントによりトップ4選手をシードして実施するという。

 この変更は、UWW技術委員会が提案し、UWW理事の投票によって決定したという。

 発表されたルール改正点は下記の通り。


 《階級数変更》

■各スタイル8階級を10階級に変更。

■具体的な階級は、シニア、U-23、ジュニアの各部門とも、UWWのいくつかの委員会、加盟各国協会、UWW理事、選手からの意見を判断し、今年8月の世界選手権(フランス)の際に行われる理事会において、理事の投票によって決める。

■同理事会では、シニアとジュニアの階級区分を同じにするかどうかの論議も行う。

■技術委員会の何人かは、カデットとスクールボーイの階級区分は変更の必要はないと言及している。

■実施は2018年1月1日。

(注)技術委員会がUWWに提案した階級区分は下記の通り。
◆男子両スタイル=55、60、65、70、75、80、85、90、100、130kg級
    (オリンピックは60、70、80、90、100、130kg級)
◆女子=48、51、54、57、60、63、66、69、72、78kg級
    (オリンピックは48、54、60、66、72、78kg級)

-------------------

 《2日間の試合》

■1回戦から決勝を2日間で実施する。2日目は敗者復活戦とファイナル(注=準決勝進出選手に敗れた選手が敗者復活戦へ進むという案もあったが、今回の発表では特に記載はない)。

■7月の欧州カデット選手権と9月の世界カデット選手権でテストし、成功すれば、2018年1月1日から実施する。

■計量は各日の朝計量とし、2日目は規定の2kgオーバーで計量する。

■2日目に実施される敗者復活戦は、その日からスタートする階級の予選ラウンドと並行して行う(注=現在は敗者復活戦のみのセッションで行われているため、試合間隔が空いてしまうための措置。新システムはマットの空き時間が少なくなるとしている)

■テスト2大会の大会スケジュールは、数週間のうちに発表する。

-------------------

 《世界選手権でのシード制》

■世界選手権でトップ選手を分けるため、客観的なランキング制を導入。4選手をシード選手とする。

■2017年世界選手権は、2016年リオデジャネイロ・オリンピック、同年世界選手権(非オリンピック階級)、2017年大陸選手権の結果をポイント化して決める。

■2018年からは、世界選手権、大陸選手権に加え、UWWが選んだ国際大会を加え、結果をポイント化して決める。

■世界選手権は、1位=25点、2位=20点、3位=15点、5位=10点、7位=8点、8位=6点、9位=4点、10位=2点

■大陸選手権は、1位=12点、2位=10点、3位=8点、5位=7点、7位=4点、8位=2点

■UWW指定の国際大会は、1位=8点、2位=6点、3位=4点、5位=2点

(注)個人のポイントなのか、国のポイントなのかの明確な説明はない。

-------------------

 《出場が6・7選手の場合の組み合わせ》

■2ブロックに分けて総当たりリーグ戦を行い、1位同士が決勝、2位同士が3位決定戦…を実施する(注=現行は最初の試合に負け、その1試合だけであるにもかかわらず3位となる場合があるための変更)。

■2018年1月1日から実施する。

-------------------

 《消極レスラーへのペナルティー》

■消極的な選手へのペナルティーに関してマイナーチェンジを行う。

■今月末に行われるU-23欧州選手権(ハンガリー)で最終調整する。

-------------------

 《男子グレコローマンのパーテール・ポジション》

■グレコローマンにおける(パッシブの際の)パーテール・ポジションの選択のルールについては、今後行われる欧州の2つの大会で研究し、すぐに技術委員会によって改善点を論議する。

-------------------

 《団体戦におけるドーピング違反》

■2018年以降、ワールドカップなどの団体戦でドーピング違反の選手がいた場合、その個人の成績のみならず、チームの成績を無効とする。

-------------------

 《国別対抗得点》

■現行の制度(1位=10点、2位=9点、10位=1点…)は大デレゲーションの国が著しく有利なため、新しい得点システムを提案する。

■新制度は、1位=25点、2位=20点、3位=15点、5位=10点、7位=8点、8位=6点、9位=4点、10位=2点

-------------------

 《ビッグイベントにおけるカメラの増加》

■審判委員会からチャレンジの際のカメラの増加を求める要望があり、これを受け入れた。審判団の判断の正確性が増し、観客へのサービスにつながる、としている。



 

ロシアが4年ぶりに優勝…男子グレコローマン・ワールドカップ

$
0
0

 男子グレコローマンのワールドカップは3月16~17日、イラン・アバダンで世界の強豪8ヶ国が参加して行われ、決勝はロシアがアゼルバイジャンを5-3で下し、2013年以来4年ぶりに優勝した。

 2014年から3年連続で2位だったロシアは、今大会は75kg級にロマン・ブラソフ、85kg級にダビット・チャクベテーゼの2人のリオデジャネイロ・オリンピック王者を擁し、他にロンドン・オリンピックや世界選手権のメダリストをそろえた万全の体制。予選A組で最大の敵と目された昨年優勝のイランを5-3で破って決勝へ進出。

 決勝も2人のリオデジャネイロ王者が勝ち、覇権を奪還した。

 3位決定戦は地元のイランがトルコに6-2で勝利。以下、ドイツ、ウクライナ、カザフスタン、ベラルーシの順。

 各試合結果は下記の通り。


 ◎男子グレコローマン

 【ファイナル】


 ▼決勝
ロシア○[5-3]●アゼルバイジャン

 ▼3位決定戦
イラン○[6-2]●トルコ

 ▼5・6位決定戦
ドイツ○[5-3]●ウクライナ

 ▼7・8位決定戦
カザフスタン○[6-2]●ベラルーシ

 《順位》[1]ロシア、[2]アゼルバイジャン、[3]イラン、[4]トルコ、[5]ドイツ、[6]ウクライナ、[7]カザフスタン、[8]ベラルーシ

---------------------------------

 【A組予選】

 ▼1回戦
ロシア○[8-0]●カザフスタン、イラン○[7-1]●ドイツ

 ▼2回戦
ロシア○[5-3]●イラン、ドイツ○[6-2]●カザフスタン

 ▼3回戦
ロシア○[7-1]●ドイツ、イラン○[6-2]●カザフスタン

 《A組順位》[1]ロシア 3勝、[2]イラン 2勝1敗、、[3]ドイツ 1勝2敗、[4]カザフスタン 3敗

---------------------------------

 【B組予選】

 ▼1回戦
アゼルバイジャン○[5-3]●トルコ、ウクライナ○[6-2]●ベラルーシ

 ▼2回戦
アゼルバイジャン○[5-3]●ベラルーシ、トルコ○[5-3]●ウクライナ

 ▼3回戦
アゼルバイジャン○[5-3]●ウクライナ、トルコ○[6-2]●ベラルーシ

 《B組順位》[1]アゼルバイジャン 3勝、[2]トルコ 2勝1敗、[3]ウクライナ 1勝2敗、[4]ベラルーシ 3敗


 

2017UWW 全日本グラップリング&パンクラチオン選手権大会/大会要項・出場申込書

$
0
0

 拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、標記の大会を下記のとおり開催いたしますので、出場選手の募集をいたします。本大会は、10月にアゼルバイジャン・バクーに於いて開催が予定されているUWW(世界レスリング連盟)が主催するグラップリング世界選手権大会の代表選考の参考とさせていただきます。

 皆さまのご参加をお待ちいたしております。


1.大 会 名 2017UWW 全日本グラップリング&パンクラチオン選手権大会

2.開催日時 平成29年5月3日(水)15:00 / 受付・計量[計量は16:00まで]
                   5月4日(木)11:00 / 受付・計量[計量は12:00まで]
                        13:00  開会式予定
                        13:30 競技開始
                        17:00  終了予定
 
3.会  場  大森学園高等学校 レスリング道場
               住所:東京都大田区大森西3丁目2-1

4.競技要綱 (1)試合方法 トーナメント方式(3者リーグを含む)
         (2)試合時間 グラップリングNo-Gi、Gi 1R5分  同点延長1分
         (3)ル ー ル  UWWグラップリング&パンクラチオン委員会 審判規定
         (4)ユニホーム UWWグラップリング&パンクラチオン委員会 審判規定

5.階    級  大会要項参照ください。

6.問合せ先  大会要項参照

《大会要項》 / 《参加申込書》



 

【VTR】男子グレコローマン・ワールドカップ決勝/ロシア○[5-3]●アゼルバイジャン

$
0
0

(3月17日、イラン・アバダン)


《決勝》ロシア○[5-3]●アゼルバイジャン

※すべて赤がロシア

【59kg級】Mingiyan SEMENOV(ロシア)○[9-2]●Taleh MAMMADOV(アゼルバイジャン)

-------------------------------------------

【66kg級】Artem SURKOV(ロシア)○[Tフォール、1:35=8-0]●Nofal BABAYEV(アゼルバイジャン)

-------------------------------------------

【71kg級】Rasul CHUNAYEV(アゼルバイジャン)○[2-1]●Abuiazid MANTSIGOV(ロシア)

-------------------------------------------

【75kg級】Roman VLASOV(ロシア)○[2-0]●Elvin MURSALIYEV(アゼルバイジャン)

-------------------------------------------

【80kg級】Rafig HUSEYNOV(アゼルバイジャン)○[1-1]●Adlan AKIEV(ロシア)

-------------------------------------------

【85kg級】Davit CHAKVETADZE(ロシア)○[2-1]●Islam ABBASOV(アゼルバイジャン)

-------------------------------------------

【98kg級】Orkhan NURIYEV(アゼルバイジャン)○[3-0]●Maksim SAFARIAN(ロシア)

-------------------------------------------

【130kg級】Sergey SEMENOV(ロシア)○[1-1]●Sabah SHARIATI(アゼルバイジャン)





 


観客1万9,657人(6セッション11万1,454人)! ペンシルベニア州立大が圧勝でV7…全米学生選手権

$
0
0

 全米学生(NCAA)選手権は3月16~18日、米国・セントルイスで行われ、昨年優勝のペンシルベニア州立大が5階級で優勝。大学対抗得点で146.5点をマークし、オハイオ大(110点)を大きく引き離して、2年連続7度目の優勝を遂げた。

 昨年は2階級優勝で、2位のオクラホマ州立大との差は25.5点差。今年は得点、2位との得点差とも上回った。米国レスリング協会によると、5階級を制覇した大学は、1986・97年のアイオワ大、2005年のオクラホマ州立大に続き、のべ4大学目。

 2015年は優勝を逃しているが、最近7年間で6度の優勝となり、米国の学生界はペンシルベニア州立大の黄金時代到来といったところ。

 ペンシルベニア州立大学は、日本にレスリングが伝わる前に留学していた内藤克俊さんがレスリング部に在籍し、主将を務めた大学。内藤さんは1924年パリ・オリンピックに日本代表として出場した。すなわち、日本レスリング界の歴史のスタートと言える大学。

 1980年代には日体大OBの大石八郎さんがコーチを務め、1996年NCAA選手権では阿部三子郎選手(東京・京北高卒)が126ポンド(57.2kg)級で日本人としてのべ7人目の優勝を達成した。日本協会の高田裕司専務理事や佐藤満・専大コーチらがコーチ留学しており、現在は米満達弘コーチ(自衛隊)がコーチ学を学んでいる。日本とはなじみ深い大学。2004年アテネ・オリンピック優勝のカエル・サンダーソン監督が2011年から指揮している。

 285ポンド(129.3kg)級は、リオデジャネイロ・オリンピックの男子フリースタイル97kg級で米国史上最年少のオリンピック王者に輝いたカイル・スナイダー(オハイオ州立大)が昨年に続いて優勝した。

 NCAA選手権優勝を機に飛躍してオリンピック王者に駆け上がった選手は少なくないが、オリンピック王者としてNCAA選手権に出場して優勝したのは、米協会によれば、1965・66年の上武洋次郎さん(現姓小幡=オクラホマ州立大)以来2人目。上武さんは1964年東京オリンピック前の1964年大会にも優勝しており、東京オリンピックのフリースタイル57kg級で優勝したあとも、さらに2度制した。

 197ポンド(89.4kg)級は、同オリンピック86kg級銅メダルのジェーデン・コックス(ミズーリ大)が勝ち、大会3連覇を達成した。

 3日間の各セッションとも1万8000人を超える観客が集まり、最終セッションは1万9657人。これは2015年大会(セントルイス)の1万9715人に次ぐ大会史上2位の記録。3日間6セッションの総観客数は11万1454人で、同3位の記録だった。



 

《お知らせ》日本協会・機関誌「オリンピック・レスリング」No.57発刊…2016年世界選手権&全日本選手権・特集

$
0
0

日本協会の機関誌「オリンピック・レスリング」No.57が発刊されました。2016年10月下旬~2017年2月初旬までの国内外の大会記録(1~8位順位等)のほか、下記の大会・読み物・対談をカラーで掲載されています。

■19歳の若き世界チャンピオン誕生! 向田真優(至学館大)
           (2016年世界選手権=12月9~10日、ハンガリー・ブダペスト)

■土性沙羅(至学館大)が6年連続優勝、天皇杯を初受賞
     (2016年全日本選手権=12月21~23日、東京・代々木競技場第2体育館)

特集は下記の通り。

福田富昭会長の協賛企業訪問(6) 
 株式会社日貿 山中信哉代表取締役

■全日本選手権・優勝選手の声
 
■全国高体連レスリング専門部理事・座談会
  「高校レスリング界を改革して日本レスリング界の発展につなげたい」

 レスリング観戦のお供に、記録保存のために、ぜひ買い求めください。


 《オリンピックレスリング購読案内》

 【発行回数】年3回

 【購読料】無料。ただし、年3回分の郵送料として、1000円の負担をお願いします。

 【申込方法】 
   ・郵便振替にて、1000円を払込取扱票でお申込みください
   《加入者名》公益財団法人日本レスリング協会 《口座番号》00100-5-65457

   ・現金書留に1000円を同封し、「オリンピック・レスリング希望」と明記のうえ、下記住所までお申込みください。
     〒150-8050 東京都渋谷区神南1-1-1岸記念体育会館内
     公益財団法人 日本レスリング協会 TEL 03-3481-2354 


※スマホの機種によっては右側が切れます


【大会レポート/カラー】
2016年世界選手権(12月9~10日、ハンガリー・ブダペスト)
2016年全日本選手権(12月21~23日、東京・代々木競技場第2体育館)

【特集】
《福田富昭会長の協賛企業訪問(6)》 株式会社日貿 山中信哉代表取締役
《2016年世界選手権》東京オリンピックへ向け、新星輝く
《2016年全日本選手権》優勝選手の声
《全国高体連レスリング専門部理事 座談会》
  「高校レスリング界を改革して日本レスリング界の発展につなげたい」

【国際大会記録】
2016年ビル・ファーレル国際大会(11月10~12日、米国・ニューヨーク)
2016年ゴールデンGP決勝大会(11月24~26日、アゼルバイジャン・バクー)
2016年世界選手権(12月9~10日、ハンガリー・ブダペスト)
2017年ヤリギン国際大会(1月27~29日、ロシア・クラスノヤルスク)
2017年デーブ・シュルツ国際大会(2月1~3日、米国・コロラドスプリングズ)

 【国内大会記録】 
2016年全日本大学グレコローマン選手権(10月22~23日、山形県上山市・三友エンジニア体育文化センター)
2016年西日本学生選手権(10月28~30日、大阪・堺市金岡公園体育館)
2016年全国社会人オープン選手権(10月30日、神奈川・逗子アリーナ)
2016年社会人段別選手権(10月30日、神奈川・逗子アリーナ)
2016年内閣総理大臣杯全日本大学選手権(11月12~13日、愛媛・宇和島市総合体育館)
2016年東京都知事杯全国中学選抜選手権(11月26~27日、東京・駒沢体育館)
2016年日韓高校交流会(11月28日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター)
2016年西日本学生秋季リーグ戦(12月3~4日、大阪・堺市金岡公園体育館)
2016年東日本学生秋季新人選手権(12月5~6日、東京・駒沢体育館)
2016年東日本学生選手権(12月7日、東京・駒沢体育館)
2017年全日本マスターズ選手権(1月22日、東京・青少年総合センター)

【その他】
2016年傘下連盟選出・最優秀選手/レスリング・ニュース


 《バックナンバー》

 《第49号/2014年8月発行》 / 《第50号/2014年11月発行》 /  《第51号/2015年3月発行》

 《第52号/2015年8月発行》 / 《第53号/2015年11月発行》 /  《第54号/2016年3月発行》  /

 《第55号/2016年8月発行》 / 《第56号/2016年12月発行》


 

多くの全日本コーチが未経験のルール…32年ぶりに復活する早朝計量

$
0
0

 世界レスリング連盟(UWW)が「1回戦から決勝までを2日間で行う」「早朝の連日計量」「各スタイル10階級」などのルール改正を決め、来年1月から実施することになった。日本の各メディアも取り上げたが、共同通信、時事通信をはじめ、1回戦から決勝までを2日間で実施するルール改正に焦点を当てたものが多かった。

 しかし、国内では国民体育大会、全日本学生選手権、インターハイ、JOC杯など2日かけてやる大会はいくつかあり、この試合方式を経験していない選手は皆無と言える。国際舞台でも、2004年アテネ・オリンピックまでは2日間で実施していたので、強化スタッフの多くは国際大会での「2日間試合」も経験している。レスリング界としては、さほどのニュースではない。

 大きな転換は「早朝の連日計量」。これは1986年まで実施されていた方式で、実に32年ぶりの復活ルールだ(注=当時は連日リミット計量で3日間だったが、今回は2日目2kgオーバー計量の2日間)。

 現在の全日本チームの強化スタッフで、連日の早朝計量を経験しているのは、栄和人・強化本部長、赤石光生・同補佐、西口茂樹・強化副本部長、女子の笹山秀雄・強化委員長、木名瀬重夫、金浜良、成富利弘の各強化委員(吉村祥子委員も経験しているが、当時、女子で試合が2日間にわたることはなかった)。男子両スタイルの強化委員には一人もいない。

 1987年から前日計量となったが、連日の計量は続いていた。その日の試合終了から1時間半以内に計量があるなど、最終日以外は減量状態で闘わなければならなかった。

各階級の試合日数と計量方法
1階級の試合日数 計量方法
     ~1976年 5日間 早朝計量(連日)
1977年~1986年 3日間
1987年~1992年 3日間 前日計量(連日)
1993年~2004年 2日間 前日の1回計量
2005年~2017年 1日間 前日の1回計量

 1回計量になったのは1993年から。来年からの「体重を気にしながら試合をしなければならないルール」は25年ぶり。連日計量の経験コーチは、前記に男子フリースタイルの井上謙二強化委員長と男子グレコローマンの豊田雅俊強化委員が加わるだけ。男子の多くのコーチにとって経験のないルールとなる。

 世界のどのレスラーも同じ条件だが、初日の計量後、どのくらいまで体重を戻していいのか、2日目の体力はどうなっているかなど、しばらくは試行錯誤の期間が続くといえよう。

 なお、試合開始の2時間前に実施する早朝計量の場合、どこで計量するかの問題も出てくる。体育館が午前7時などにオープンしてくれれば問題はないが、そうでなければ別の場所を確保するか、試合開始を体育館の開場から2時間後にせねばならないなど、運営上の問題が出てくる。

 以前の早朝計量の時は、東京・駒沢体育館での大会では近くにある日体大が体育館を提供してくれたり、遠隔の大学が宿舎として活用していた青少年総合センターで行うなどし、必ずしも試合会場で行ってはいなかった。

 日本協会の総務委員会では、「体育館と交渉し、早朝から開場してもらうなど、試合会場と同じ場所で計量できるように努力するが、今後の課題」としている。



 

男子フリースタイルの全日本チームが山梨学院大で合宿スタート

$
0
0

 男子フリースタイルの全日本チームが3月21日、山梨学院大で合宿をスタートした。学生界の王者に君臨する同大学には、全日本3位以内には入らなくとも将来性があり、早ければ今年にも全日本王者に手が届きそうな選手が多い。そうした選手との練習によって全日本選手に刺激を与えるのが狙い。

 そのほか、新潟・十日町や長野・菅平ほどの山道ではないが、大学周辺の坂道を使っての体力トレーニングができ、125kg級にはカザフスタンからの留学生で今月の卒業後も日本に残ってオリンピック出場を目指すオレッグ・ボルチンがいて、重量級選手の強化を目的に実施した。

 井上謙二・男子フリースタイル強化委員長(自衛隊)は「(山梨学院大には)強くていい選手が多い。全日本選手が刺激され、いい練習になると思う」と話した。

 合宿には栄和人・強化本部長、赤石光生・同補佐、西口茂樹・強化副本部長が参加し、練習を見守った(栄本部長は、23日からは東京での女子の全日本合宿へ)。23日には福田富昭会長と菅芳松事務局長が来訪し、選手を激励する予定。

 26日まで行われる。



 

【全国高校選抜大会・展望(学校対抗戦)】日体大柏(千葉)が強さを見せるか、昨年優勝の鹿屋中央(鹿児島)、重量級が強い花咲徳栄(埼玉)は?

$
0
0

 風間杯全国高校選抜大会は3月27日(月)~29日(水)に新潟・新潟市体育館で行われる。学校対抗戦は、昨年は鹿屋中央(鹿児島)が創部21年目で初優勝、優勝旗が37年ぶりに関門海峡を渡った。夏のインターハイでは、名将・大沢友博監督率いる日体大柏(千葉)が創部2年目で初優勝。今年は創部3年目での春夏連覇をを目指す。

 学校対抗戦(27・28日実施)の見どころをさぐった。

《学校対抗戦トーナメント表》


 昨年のインターハイを1・2年生のチームで制した日体大柏(千葉)の優位は動かない。2月の関東高校選抜大会は、決勝の7-0で“完封”を含めて4試合をすべて5-2以上のスコアで快勝。個人戦では3階級で優勝し、2位が5選手と強さを見せた。

 予想されるメンバーは下記の通り。

▼50kg級 竹下雄登=2017年関東高校選抜大会3位
▼55kg級 山口海輝=2016年インターハイ優勝、2017年関東高校選抜大会優勝
▼60kg級 伊藤謙心=2017年関東高校選抜大会2位
▼66kg級 奥井真吉=2017年関東高校選抜大会2位
▼74kg級 井筒勇人=2017年関東高校選抜大会優勝
▼84kg級 白井達也=2017年関東高校選抜大会3位
▼120kg級 アビッド・ハルーン=2017年関東高校選抜大会優勝

 控え選手の中にも全国トップレベルの選手がおり、激しいレギュラー争いによってチーム力がいっそうパワーアップされていることが予想される。

 ただ、高校生の場合は、よほどの選手でなければダントツで勝ち続けるのは難しく、短期間で急成長する選手も多い。他校も奮闘しているわけで、2月の結果がそのまま全国大会で通用するとは限らない。勝負は、どう転ぶかは分からない。

 日体大柏に迫るチームとしては、昨年優勝、インターハイは準決勝で日体大柏に敗れて3位だった鹿屋中央(鹿児島)、重量級に全国王者級の強豪を抱える花咲徳栄(埼玉)が挙げられよう。

 鹿屋中央は全九州大会決勝で玉名工(熊本)に不覚を喫したが、インターハイ50kg級3位で全九州選手権を制した高山塁、アジア・カデット選手権69kg級3位の坂野秀尭らが中心となったメンバーに期待がもてる。どう仕上げてくるか。

 花咲徳栄は、84kg級に昨年2年生ながら高校三冠を制した石黒隼士、120kg級に国体を制した吉田ケイワンの2人が腰を据え、大きな強み。関東高校選抜大会でもこの2選手が日体大柏を破った。軽量級の奮戦で流れをつかめば、日体大柏の牙城を崩せる可能性は十分。

 他に、鹿屋中央を破って九州を制した玉名工(熊本)、近畿を制した和歌山北(和歌山)、東北優勝の秋田商(秋田)などが、どこまで食いつけるか。

 玉名工は全九州選手権の個人戦では1人しか優勝がないながらも学校対抗戦を制した。まんべんなく戦力がそろっている。和歌山北は近畿予選の全3試合を6-1で勝ち上がった。秋田商は東北大会の全試合を5-2以上のスコアで制し、個人戦でも5階級を制した強さがある。

 組み合わせは、日体大柏と鹿屋中央がお互いに勝ち上がれば準決勝で対戦。反対側のブロックでは、玉名工と秋田商が3回戦で対戦し、そこを勝ち上がったチームと花咲徳栄が準決勝で激突しそうなトーナメントとなっている。下馬評通りになるか、それとも波乱の大会になるか、目が離せない。

 各ブロックの優勝校は下記の通り。

【北海道】帯広北、【東北】秋田商(秋田)、【関東】日体大柏(千葉)、【北信越】敦賀気比(福井)、【東海】沼津城北(静岡)、【近畿】和歌山北(和歌山)、【中国】隠岐島前(島根)、【四国】多度津(香川)、【九州】玉名工(熊本)、【開催県】県央工



 

【写真集】男子グレコローマン・ハンガリー合宿

$
0
0

(3月13日~ / ハンガリー・タタ)


※スマホの機種によっては、右側が切れます

   

 

全日本女子チームが東京・味の素トレセンで合宿スタート

$
0
0

 全日本女子チームが3月22日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで合宿を開始。通いの選手を含めて約60人が汗を流した。今年は1月と2月に至学館大で合宿をやっているが、味の素トレセンでの合宿は初めて。11月下旬に3スタイル合同でやってい以来、4ヶ月ぶりの同所での合宿となった。

 栄和人強化本部長は、前日から山梨学院大で始まった男子フリースタイルの合宿に参加しており、2日目の23日から合流予定。笹山秀雄・女子強化委員長(自衛隊)が「オリンピックがそうだったように、日本はラスト20秒からの攻撃に強さがあるが、そこで逆転できない選手もいる。終了間際の攻撃力アップに力を入れたい。アジア選手権(5月、インド)の代表が決まったので、それに向け、パワーのある外国選手対策をやっていきたい」と、選手に合宿のテーマを説明した。

 練習のあと、同委員長は「全日本合宿参加は久しぶりという選手も多く、硬くなって攻撃ができない選手もいた。どんな状況でも、だれが相手でも、がむしゃらにやるという姿勢がないと世界では勝てない。全体的に元気がなかった」と苦言。

 練習の最後の補強トレーニングでは、以前は吉田沙保里選手が先頭を切って臨み、かけ声を出すことによって周囲の選手に最後の力を振り絞らせていたが、今はそうした選手はおらず、全員が同じようにメニューをこなしている状況だった。笹山強化委員長は「(登坂)絵莉はけがをしているし、そうした選手がいない。だれか一人、チームを引っ張っていく選手が出てきてほしい。明日からはコーチが盛り上げ、最後の底力を出させたい」と話し、2日目からのテーマに「元気」を加えた。

■川井梨紗子と土性沙羅はアジア選手権(5月、インド)で国際大会に復帰

 4月からジャパンビバレッジの社員として2020年東京オリンピックを目指す58kg級の川井梨紗子は、4ヶ月ぶりの味の素トレセンでの練習に、「久しぶりの場所での練習は気持ちが違う。新鮮な気持ちで取り組め、中身のある練習になると思います」と、今回の合宿に新鮮な気持ちを求める。

約60人が汗を流した

 アジア選手権の58kg級日本代表に内定し、具体的な目標もできた。「58kg級での国際大会は久しぶり。どきどきする面と、勝たなければならない面とがあります。いい調整をして臨みたい」と、オリンピック後初の国際大会を見据えた。

 先の話になるが、来年から実施される早朝計量や1回戦から決勝までを2日かけてやるルール改正については、「そんなに影響はないと思います」とさらり。計量してから2時間後に試合があるという状況は初体験になるが、それを含めて、「何か変わるのかな、と思うけど、何も変わらないと思う」と、意に介してないようだった。

 登坂絵莉と同じ東新住建に入社して2020年東京オリンピックを目指す69kg級の土性沙羅は「至学館大での合宿では重量級の選手とやる機会が少なかった。今回は重量級の選手が多く、刺激になります」と、川井と同じく環境が変わっての全日本合宿を歓迎。

 やはりアジア選手権に出場して世界選手権(8月、フランス)への弾みをつけることになった。「優勝を目標に、けがをしないように注意して臨みたい」と、オリンピック後の初の国際大会を迎える。

 川井と違う点は、ルール改正に対しての気持ち。「ずっと前日計量でやってきたのが変わり、しかも試合が2日間になる。どんな感じなんでしょうね。決まった以上は、それに合わせた練習をするのは当然ですが、前日計量の方がいいです」と、ちょっぴり不安を感じているようだ。

 登坂は、1月に受けた左足の手術のため、この日は手押し車や綱登りなどのトレーニングに終始した。「回復に思っていたよりは時間がかかっていますが、よくはなっています」とのことだが、組み合いの練習は、上半身だけのグレコローマン的な打ち込みができる程度。脚を使った普通の打ち込みができるまでには、もう少し時間がかかりそう。

 若い選手の練習を見て、焦りは「あります。もどかしい気持ちです」と言う一方で、「焦らずにやりたい」と、自分自身の気持ちと闘っている。世界選手権(8月、フランス)の予選となる6月の明治杯全日本選抜選手権は、「目指してはいますが、出るために焦ることはしない」と、現段階で出場か不出場かは未定。「今は我慢の時」と、自分を抑えることが今の課題のようだ。

 合宿は28日まで行われる。


※スマホの機種によっては右側が切れます

2年2ヶ月ぶりに58kg級の国際大会に臨む川井梨紗子

笹山委員長や吉田沙保里コーチの見守る中で練習する土性沙羅

後輩の練習を見守ったあと、世界チャンピオンの向田真優をつかまえて打ち込みを始めた吉田沙保里

吉田沙保里を相手に練習する向田

脚の手術のため、現在は上半身を徹底的に鍛える登坂絵莉(中央)

最後の力を振り絞っての補強トレーニング



 


【写真集】男子フリースタイル/山梨合宿

$
0
0

 3月21日から山梨学院大で行われている男子フリースタイルの全日本合宿に、3月23日、本協会の福田富昭会長が東京から駆けつけ、選手を激励した。

(写真はチーム提供)


※スマホの機種によっては右側が切れる場合があります。


 

組み合わせ抽選は前日夕方…“2日間試合”のテスト大会、欧州カデット選手権の大会スケジュール決まる

$
0
0

 1回戦から決勝までを2日かけてやるテスト大会、欧州カデット選手権(7月24~30日、ボスニアヘルツェゴビナ・サラエボ)の試合スケジュールが決まり、“2日間試合”の実施案が明らかになった。当初は7月25~30日の6日間だったが、24日からの7日間に変更されている。

 メディカルチェックと計量は試合日の午前8時からだが、組み合わせ抽選は前日の午後4時から。代理による抽選が認められるのかどうかは不明。認められないとすれば、当日計量であっても前日の夕方には抽選会場に行かなければならない。

 試合開始は2時間後の午前10時から。第1セッションで予選ラウンド、数時間の休憩をはさみ、第2セッションで準決勝を行う。インターバルでは、翌日の組み合わせ抽選が行われる。

 翌日は、午前8時から2日目に試合が始まる階級のメディカルチェックと計量が行われ、午前9時から前日の階級の決勝戦選手と敗者復活戦に回る選手の計量が行われる。

 試合開始は午前10時。この日スタートの階級から始まると思われ、その合間に初日の階級の敗者復活戦が行われることが予想される。午後5時半から、この日スタートした階級の準決勝が行われ、午後6時から第1日の階級のファイナルが行われる。

 この時程が続くが、最終日の決勝進出選手と敗者復活戦に回る選手の計量は午後2時から。1時間半後の午後3時半から敗者復活戦が始まり、1時間の休憩をはさんだのちにファイナルが始まる。最終日のみ“寝坊”ができるスケジュールとなっている。

 同選手権の日程は下記の通り。もうひとつのテスト大会、世界カデット選手権(9月5~10日、ギリシャ・アテネ)のスケジュールは発表されていないが、6日間の日程が7日間に変更される可能性がある。


※スマホの機種によっては右側が切れる場合があります

期  日 時  間    内      容
7月23日(日) 16:00-16:30 組み合わせ抽選(24日開始階級)
7月24日(月) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(24日開始階級)
10:00-13:00 男子フリースタイル42・50・58・69・85kg級/予選ラウンド
16:00-16:30 組み合わせ抽選(25日開始階級)
18:00-18:30 開会式
18:30-20:00 男子フリースタイル42・50・58・69・85kg級/準決勝
7月25日(火) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(25日開始階級)
09:00-09:15 計量(24日開始階級)
10:00-14:00 男子フリースタイル46・54・63・76・100kg級/予選ラウンド
男子フリースタイル42・50・58・69・85kg級/敗者復活戦
16:00-16:30 組み合わせ抽選(26日開始階級)
17:30-18:00 男子フリースタイル46・54・63・76・100kg級/準決勝
18:00-19:00 男子フリースタイル42・50・58・69・85kg級/ファイナル
7月26日(水) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(26日開始階級)
09:00-09:15 計量(25日開始階級)
10:00-14:00 女子38・43・49・56・65kg級/予選ラウンド
男子フリースタイル46・54・63・76・100kg級/敗者復活戦
16:00-16:30 組み合わせ抽選(27日開始階級)
17:30-18:00 女子38・43・49・56・65kg級/準決勝
18:00-19:00 男子フリースタイル46・54・63・76・100kg級/ファイナル
7月27日(木) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(27日開始階級)
09:00-09:15 計量(26日開始階級)
10:00-14:00 女子40・46・52・60・70kg級/予選ラウンド
女子38・43・49・56・65kg級/敗者復活戦
16:00-16:30 組み合わせ抽選(28日開始階級)
17:30-18:00 女子40・46・52・60・70kg級/準決勝
18:00-19:00 女子38・43・49・56・65kg級/ファイナル
7月28日(金) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(28日開始階級)
09:00-09:15 計量(27日開始階級)
10:00-14:00 男子グレコローマン42・50・58・69・85kg級/予選ラウンド
女子40・46・52・60・70kg級/敗者復活戦
16:00-16:30 組み合わせ抽選(29日開始階級)
17:30-18:00 男子グレコローマン42・50・58・69・85kg級/準決勝
18:00-19:00 女子40・46・52・60・70kg級/ファイナル
7月29日(土) 08:00-09:00 メディカルチェック・計量(29日開始階級)
09:00-09:15 計量(28日開始階級)
10:00-14:00 男子グレコローマン46・54・63・76・100kg級/予選ラウンド
男子グレコローマン42・50・58・69・85kg級/敗者復活戦
17:30-18:00 男子グレコローマン46・54・63・76・100kg級/準決勝
18:00-19:00 男子グレコローマン42・50・58・69・85kg級/ファイナル
7月30日(日) 14:00-14:15 計量(29日開始階級)
15:30-16:00 男子グレコローマン46・54・63・76・100kg級/敗者復活戦
17:00-19:00 男子グレコローマン46・54・63・76・100kg級/ファイナル

 

【特集】創部2年目で全国タイトル総なめに王手! 日体大柏(千葉)の強さの秘密に迫る

$
0
0

(文・撮影=増渕由気子)

 県大会、ブロック大会、全国大会のすべての学校対抗戦で優勝する“グランドスラム”に王手がかかっている。日体大柏(千葉)の大沢友博監督は、前任の茨城・霞ヶ浦で当たりまえのように成し遂げていた栄光を、わずか2年でやり遂げようとしている。

 3月27日から新潟市体育館で行われる全国高校選抜大会の学校対抗戦。日体大柏が初優勝を遂げれば、昨年8月のインターハイに続いての全国制覇で、夏春連続優勝となる。1、2年生だけのチームだけでインターハイを制したチーム。120kg級の選手が年齢制限によって引退し、成長期のため数人のメンバーが他の階級に変更したが、基本の戦力は変わりない。今大会の優勝候補最右翼だろう。

 わずか2年で全国を制するチームを作り上げた大沢監督。その強さの秘密は数々の金字塔を打ち立てた霞ヶ浦と同じ方式なのだろうか。練習をのぞかせてもらった。


 日体大柏は東京の都心からわずか45分の千葉県柏市にある。のどかな風景が広がっていた霞ヶ浦と比べると、ずいぶんと都会の空気が漂っている。練習場は校舎と直結で、マット2面にウエートトレーニング施設も備わっている。天井は高く、広くてきれいな道場が日体大柏レスリングチームの専用施設だ。

 大沢監督は「いろいろな部分が霞ヶ浦時代と違います。同じやり方ではなく、日体大柏に合わせた指導をしている」と切り出した。

 霞ヶ浦と日体大柏は立地から校風までいろいろな面が異なる。霞ヶ浦時代は、たたき上げの選手も多数いて基礎から鍛えた選手もいたが、日体大柏にいるメンバーは中学時代から実績がある選手ばかり。「マット練習は2時間から2時間半程度と長くはやらないです」と時間も一般的な長さ。

 「霞ヶ浦時代は、1年生は坊主、2年生はスポーツカットとしていましたが、今は髪型は自由です」と、レスリングをするのに邪魔ではない髪型であれば許可をしている。

 日体大柏での指導方法を尋ねてみると、意外にも技術的な話が一切出てこなかった。預かっているメンバーは、すでに基礎ができている選手ばかり。構えから多くの反復練習によって強くした霞ヶ浦の選手とは毛色が違う。「一番大切なのは、日々の生活です。レスリングが強いだけじゃダメなんです」と、力を入れているのは選手の心の教育面だと力説する。

 1日のうち、レスリングに費やす時間は朝練習を含めても3~4時間にすぎない。高校生活の中心は授業や生活の時間が大半を占める。大沢監督はマット以外の態度にも目を光らせる。「勉強ができなかったり、問題がある生徒は練習に参加させません。職員室で勉強をさせます」と高校生としての大義名分を果たさなければ、道場に入ることを許さない。

60kg級の伊藤謙心と50kg級から階級をあげた服部大虎の壮絶スパーリング

 「練習後には“おしゃべり”の時間をとっています。生徒に熱弁することは霞ヶ浦時代にもやっていたことですが、ここでは生徒からの“答え”をもらっています」と、一方通行の指導ではなく、必ず生徒の理解力も確認している。

■プライドがありすぎる選手の集団で、創部当初はまとまりがなかった

 現段階でスカウトがうまくいっており、メンバーの実力は申し分ない。だが、チャンピオンばかりのメンバー構成は、「個性が激しく、まとまりがない」という問題が大沢監督を一番悩ませた。

 創部当初は、プライドがありすぎて、同階級のメンバーとの練習を避けたり、スパーリングで負けるとすねたりすることがあったという。目の前に高校チャンピオンがいるのに、負けるのが嫌でスパーリングに当たりにいかない状況に、大沢監督は危機感を覚えた。

 「わがままな生徒が多かったですね。今の生徒たちは上級生がいない状況で高校生活をおくっている。大学に行ったら、一番下から始めなくていけません」と、大学進学後も実力を伸ばせるように心の教育に重点を置いてきた。

 チャンピオンと練習を重ねて強くなれば、チーム全体が強くなれるし連帯感も生まれる。「これを分からせるのに2年かかりました。インターハイの頃にようやくできてきた感じです。霞ヶ浦ではレスリングを教え込みました。今は生徒の力を引き出すことに力を入れていいます」。

活躍を報じる記事が多数掲示してある

 今では、大沢監督がうながさなくても同階級のライバル同士がスパーリングすることも日常となり、練習後には、一緒にクールダウンをし、おしゃべりをする場面もある。

■仕上がりは上々、優勝目指して力を出し切るのみ

 本番まで1週間の時点でけが人や病人はなし。砂川航祐コーチは「ここからの1週間が大切。仕上げがうまくいけるかが優勝へのカギ」と話した。練習場の一角には優勝カップや楯がずらりと並ぶ。今度の大会で優勝すれば、昨年4月から1年間に出場したすべての大会の優勝カップや楯がすべてそろう。

 数年前まで霞ヶ浦が当たり前に成し遂げてきた偉業に、日体大柏が挑戦するのが今大会の見どころだ。

 マスコミにも多く取り上げられ、新聞の切り抜きがホワイトボードに所狭しと貼られている。その中に一つだけ、霞ヶ浦時代の記事があった。2008年の埼玉インターハイで無冠だった霞ヶ浦が復活優勝を遂げたときの特集記事だ。

 「僕たちが高校2年生だった2008年の関東大会で優勝を逃したとき、学校に当たり前のようにあった優勝旗がすべてなくなりました」。どん底を味わってから、わずか2カ月後のインターハイで優勝を果たした時は、“大沢マジック”と言えるほどの記憶に残る名勝負だった。

http://www.japan-wrestling.org/New08/590.html

 この記事は、創部当初からホワイトボードの一角に貼られている。“高校生は気持ちが一番なんです”というコメントが目を引く。日体大柏の生徒たちに忘れてほしくないエッセンスがギュッと詰まった記事なのだろう。「この道場ができて、すぐに大沢監督に『貼っておいてくれ』と指示されました」(砂川コーチ)。

 砂川、森下史崇の両コーチはこの時2年生で、無冠の屈辱を味わったあと、3年生でグラウンドスラムを達成した経験を持つ。砂川コーチは「痛い目にもあっているし、優勝した達成感も知っています。生徒にアドバイスできる引き出しは、たくさん持っているつもりです」と胸を張る。

 チームの仕上がりも上々。砂川コーチは「僕はダントツで勝てる力があると思っています。圧勝で初優勝を狙います」と現メンバーに太鼓判を押す。

 昨夏、常勝の第1歩を踏み出した日体大柏。選抜でも初優勝を飾り、不滅の金字塔の道を歩み始めるか。




 

【全国高校選抜大会・展望(個人戦)】2年連続三冠王へ向けて好スタートを切れるか、84kg級・石黒隼士(埼玉・花咲徳栄)

$
0
0

 全国高校選抜大会の個人戦は3月28日(火)~29日(水)に行われる。

 昨年、84kg級で全国高校選抜大会、インターハイ、国体を制した石黒隼士(埼玉・花咲徳栄)が、2年連続三冠王へ向けて白星街道を突っ走れるか。学校対抗戦で猛威が予想される千葉・日体大柏は5階級で優勝を狙う選手がそろっており、個人戦でも実力を見せつけるか。

 昨年の世界カデット選手権で好成績を残した選手も多く、ハイレベルな闘いが展開されそうだ。各階級の見どころをさぐった。


《個人戦組み合わせ》

50kg級  55kg級60kg級 66kg級74kg級84kg級96kg級120kg級


 【50kg級】

 昨年のインターハイ2位で国体優勝、2月の関東予選優勝の森川海舟(東京・自由ヶ丘学園)が優勝候補の筆頭といえよう。インターハイ3位で2月の九州予選優勝の高山塁(鹿児島・鹿屋中央)が阻止できるか。お互いに勝ち上がれば準決勝で対戦する。

 二強が固まったため、反対側のブロックは、2014年の全国中学生選抜選手権38kg級優勝などの実績を持つ堤孔一(静岡・沼津城北)ら、誰にでもチャンスがある。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 清水賢亮(北海道・帯広北)
《東  北》 山谷洸芽(秋田・秋田商)
《関  東》 森川海舟(東京・自由ヶ丘学園)
《北信越》 中村晟悠(石川・星稜)
《東  海》 堤  孔一(静岡・沼津城北)
《近  畿》 早山 光(京都・京都八幡)
《中  国》 河名真偉斗(広島・三次)
《四  国》 山根典哲(香川・多度津)
《九  州》 高山  塁(鹿児島・鹿屋中央)
《開催県》 斎藤成龍(新潟・北越)


 【55kg級】

 昨年2位でインターハイ優勝の山口海輝(千葉・日体大柏)の優位は動くまい。同じブロックにいる近畿予選優勝の小林雄泰(大阪・興國)らが阻止できるか。

 反対ブロックには、山口と同門の谷口日向(千葉・日体大柏)がいる。全国中学王者を経て、昨年の世界カデット選手権54kg級7位と大舞台を経験。関東予選決勝で山口に敗れたが、今回の決勝でリベンジしたいところ。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 西田叶多(北海道・帯広北)
《東  北》 島谷  侃(秋田・秋田商)
《関  東》 山口海輝(千葉・日体大柏)
《北信越》 平野大河(福井・北陸)
《東  海》 山口叶汰(静岡・焼津水産)
《近  畿》 小林雄泰(大坂・興國)
《中  国》 原田悠太郎(広島・国泰寺)
《四  国》 林 謙太郎(愛媛・八幡浜工)
《九  州》 徳比嘉二仁(沖縄・南風原)
《開催県》 須佐兼秀(新潟・八海)


 【60kg級】

 昨年のインターハイ3位の伊藤謙心(千葉・日体大柏)と、昨年の世界カデット選手権58kg級5位の榊流斗(東京・帝京)が決勝で激突するか。2月の関東予選では榊が競り勝った。

 伊藤のブロックには、同門で昨年の世界カデット選手権50kg級5位の服部大虎(千葉・日体大柏)がいる。両者で決勝進出を争う可能性も十分にある。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 友田優葵(北海道・帯広北)
《東  北》 小川航大(青森・八戸工大一)
《関  東》 榊  流斗(東京・帝京)
《北信越》 竹沢利紀(富山・高岡向陵)
《東  海》 徳力貫太(三重・いなべ総合学園)
《近  畿》 土井璃音(京都・網野)
《中  国》 中村勇士(島根・隠岐島前)
《四  国》 向井克典(愛媛・八幡浜工)
《九  州》 小柴亮太(佐賀・鳥栖工)
《開催県》 高橋郁海(新潟・八海)


 【66kg級】

 昨年の国体優勝で世界カデット選手権63kg級3位の基山仁太郎(三重・いなべ総合学園)、インターハイ3位で全国高校生グレコローマン選手権優勝、2月の関東予選優勝の安楽龍馬(山梨・韮崎工)、昨年2位で2月の東北予選優勝の米澤凌(秋田・秋田商)が同じブロック。だれが決勝に勝ち上がるか。

 反対のブロックからは、2015年中学二冠王者で関東予選2位の奥井真吉(千葉・日体大柏)が勝ち上がってくるか。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 猪谷美由治(北海道・帯広北)
《東  北》 米澤  凌(秋田・秋田商)
《関  東》 安楽龍馬(山梨・韮﨑工)
《北信越》 小西温也(福井・敦賀気比)
《東  海》 基山仁太郎(三重・いなべ総合学園)
《近  畿》 谷口智紀(和歌山・和歌山北)
《中  国》 井上海星(岡山・おかやま山陽)
《四  国》 西川竣介(香川・多度津)
《九  州》 吉永信太郎(熊本・玉名工)
《開催県》 鈴木一成(新潟・県央工)


 【74kg級】

 昨年のインターハイ3位、国体2位で1月の近畿予選を制した伊藤朱里(京都・網野)と、2015年インターハイ66kg級2位で昨年は世界カデット選手権69kg級5位の井筒勇人(千葉・日体大柏)が決勝で対戦するか。

 井筒のブロックには、昨年のJOC杯カデット・グレコローマン76kg級優勝の荒川廣貴(山口・柳井学園)、昨年のアジア・カデット選手権69kg級3位の坂野秀尭(鹿児島・鹿屋中央)もおり、強豪そろいのブロックになっている。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 今福智也(北海道・帯広北)
《東  北》 鈴木勇斗(秋田・秋田商)
《関  東》 井筒勇人(千葉・日体大柏)
《北信越》 竹内祐斗(長野・上田西)
《東  海》 丸目哲郎(愛知・星城)
《近  畿》 伊藤朱里(京都・網野)
《中  国》 荒川廣貴(山口・柳井学園)
《四  国》 日下  尚(香川・高松北)
《九  州》 坂野秀尭(鹿児島・鹿屋中央)
《開催県》 真田幸樹(新潟・県央工)


 【84kg級】

 昨年、2年生ながら高校三冠王者(全国高校選抜大会、インターハイ、国体)に輝き、JOC杯カデット85kg級を加えると四冠王者の石黒隼士(埼玉・花咲徳栄)の有利は動くまい。同じブロックにいるインターハイ3位の大津拓馬(長崎・島原)がどう闘うか。

 反対のブロックには、昨年の世界カデット選手権76kg級5位で国体グレコローマン優勝の山田修太郎(秋田・秋田商)がいる。昨年のこの大会とインターハイはともに石黒に敗れて2位。雪辱なるか。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 山田修太(北海道・帯広北)
《東  北》 山田修太郎(秋田・秋田商)
《関  東》 石黒隼士(埼玉・花咲徳栄)
《北信越》 田口伊織(長野・上田西)
《東  海》 谷崎  匠(岐阜・岐南工)
《近  畿》 水間  鎮(京都・海洋)
《中  国》 向井識起(広島・国際学院)
《四  国》 門田龍也(徳島・池田)
《九  州》 大津拓馬(長崎・島原)
《開催県》 岡田達磨(新潟・県央工)


 【96kg級】

 昨年優勝の山本壮汰(静岡・飛龍)の2連覇なるか。インターハイと国体は優勝を逃しているだけに、この大会で全国王者を取り戻したいところ。同じブロックには、昨年のインターハイと国体でともに山本を破り、それぞれ2位、優勝の吉田ケイワン(埼玉・花咲徳栄)がいる。2月の関東予選も制して好調。山本を再度破って決勝へ進めるか。

 二強が同じブロックになったため、反対のブロックはだれが決勝に出てくるか読めない状況。昨年のJOC杯カデット85kg級3位の宮本海渡(千葉・日体大柏)あたりが抜けてくるか。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 濱中  瞬(北海道・帯広北)
《東  北》 谷内渓祐(青森・八戸工大一)
《関  東》 吉田ケイワン(埼玉・花咲徳栄)
《北信越》 曽木龍太(福井・敦賀気比)
《東  海》 山本壮汰(静岡・飛龍)
《近  畿》 垣内大征(和歌山・和歌山北)
《中  国》 道免陸哉(広島・三次)
《四  国》 奥野 蓮(香川・香川中央)
《九  州》 本木臣代士(福岡・小倉商)
《開催県》 山本  楓(新潟・北越)


 【120kg級】

 昨年のインターハイ2位、国体グレコローマン120kg級優勝の仲里優力(沖縄・北部農林)が頭ひとつ抜けだしているか。2月の九州予選も快勝している。同じブロックにいる関東予選優勝のアビッド・ハルーン(千葉・日体大柏)が、昨年のプレブスレン・デルゲルバヤル(同)に続く留学生優勝を飾ることができるか。

------------------

◎各地区1位選手

《北海道》 清水優人(北海道・札幌東豊)
《東  北》 鎌本智哉(青森・八戸学院光星)
《関  東》 アビッド・ハルーン(千葉・日体大柏)
《北信越》 花岡明登(長野・上田西)
《東  海》 森右秀(愛知・星城)
《近  畿》 奥村総太(滋賀・栗東)
《中  国》 山口浩一(鳥取・鳥取育英)
《四  国》 那須薫矢(高知・高知東)
《九  州》 仲里優力(沖縄・北部農林)
《開催県》 佐藤清吉(新潟・県央工)


 

米レスリング・サイト「FLO WRESTLING」が世界選手権のシード制にクレーム

$
0
0

 鋭い論調で知られる米国のレスリング・ニュース・サイト「FLO WRESTLING」が、世界レスリング連盟(UWW)が今年の世界選手権から実施するシード制にクレームつけた。

 他のルール改正については、変更のみを報じているが、昨年のオリンピックと非オリンピック階級の世界選手権、今年の大陸選手権の成績を得点化してシードを決めるやり方には、「シード制」にならないケースが出てくると指摘している。

 例を挙げたのが、男子フリースタイル86kg級。この階級はアブデュラシド・サデュラエフ(ロシア)が2014・15年世界選手権とリオデジャネイロ・オリンピックで優勝したほか、2014年以降、負け知らずの成績を残し、文句なしの第1シードであるべき選手。

 サデュラエフが今年の欧州選手権に出場しなかった場合、UWWが示したルールだと、リオデジャネイロ・オリンピック優勝で獲得した「25点」が持ち点。

 オリンピック2位のセリム・ヤサールが欧州選手権に出場して2位になった場合、オリンピック2位の「20点」と大陸選手権の「10点」を足して「30点」、オリンピック3位のシャリフ・サリフォフ(アゼルバイジャン)が欧州選手権で優勝した場合、オリンピック3位の「15点」と欧州選手権優勝の「12点」を足して「27点」。

 いずれもサデュラエフを上回り、サデュラエフが第3シードになってしまうという。

 また、世界選手権の男子フリースタイル70kg級で優勝したマゴメド・クルバナリエフ(ロシア)は、本来65kg級の選手で、ゴールデンGP決勝大会や欧州選手権で優勝の実績を持つ実力者。リオデジャネイロ・オリンピックの代表になれなかったため、世界選手権70kg級に出場したが、彼が本来の65kg級のロシア代表になった場合、ノーシードになるのはおかしいとしている。

 各大陸選手権が一様に同じポイントとなっていることにも疑問を呈している。確かに、欧州選手権2位よりオセアニア選手権1位の方が高得点というのは、正しい評定とは思えないが…。

 同サイトはリオデジャネイロ・オリンピックのあと、審判の不正ともとれる事象、ロシアがらみの試合には必ず旧ソ連圏の審判が起用されるなどや、3審判員が永久追放となった誤審試合が意図的な誤審だったことを具体例を挙げて指摘。そのほか、“不正審判”の氏名を挙げるなど、時に鋭い記事が掲載される。

 UWWはすぐに審判の起用に関するルールを見直した。UWWに対しても、かなりの影響力を持っている。



 

Viewing all 13145 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>