ドーピング再検査で陽性を示したものの、銀メダルはく奪はなかった故ベシク・クドホフ=写真は2011年世界選手権決勝(撮影・矢吹建夫) ロシア協会のホームページや世界の多くのメディアが報じたところによると、2012年ロンドン・オリンピックの男子フリースタイル60kg級で銀メダルを獲得したベシク・クドホフ(ロシア)は、最近のドーピング再検査で陽性反応を示したものの、2013年12月に交通事故で死亡しており、国際オリンピック委員会(IOC)はメダルのはく奪はしないことを決めた。
オリンピックの話題を専門に扱うサイト「インサイド・ザ・ゲームズ」は、クドホフの検体からはステロイド系の禁止薬物が検出されたものの、IOCは死亡したクドホフから銀メダルははく奪しないと報じた。
9月にインドのメディアがこの情報をつかみ、同国の多くのメディアが同級3位のうちクドホフに負けていたヨゲシャワー・ダット(イラン)が銀メダルに繰り上がる可能性を報じていた。この程、「インド・エクスプレス」は「IOCの決定により、ダットの銀メダルへの繰り上がりは消えた」と報じた。
ダットは当初から「彼(クドホフ)はもうこの世にいない。銀メダルは彼の家族が持っているべきだ」として、繰り上がり辞退の意思を示していた。